ML デフォーマを作成する

重要: ML デフォーマをトレーニングする場合、外部 Python モジュールをダウンロードしてインストールするよう求めるプロンプトが表示されることがあります。既定では、追加モジュールのインストール パスは <MAYA_APP_DIR>/mlDeformer/<ml_deformer_version>/Lib/site-packages です。これらのモジュールを手動でダウンロードするか、カスタムの場所にインストールする必要がある場合は、「Python ライブラリをインストールして ML デフォーマをトレーニングする」を参照してください。

このトピックでは、デフォーマ アトリビュート(Deformer Attributes)ウィジェット(デフォーマ スタック)を使用して ML デフォーマを作成することにより、ML デフォーマが変形されたオブジェクトから別のオブジェクトへのデフォメーション アニメーションをシミュレートする例を示します。

ML デフォーマを作成するこの方法は、リグを既に設定している場合に便利です。この設定を行うと、デフォメーション ターゲット メッシュの転送手順を回避できます。設定時に使用するアニメーション コントロールを指定できる別のワークフローについては、「個別のターゲット ジオメトリを使用して ML デフォーマを作成する」を参照してください。

ヒント: コンテンツ ブラウザ(ウィンドウ > コンテンツ ブラウザ > 例 > アニメーション > ML デフォーマ) (Windows > Content Browser > Examples > Animation > MLDeformer)で ML デフォーマのサンプル ファイルをテストおよび実験することができます。

コンテンツ ブラウザでの ML デフォーマ アニメーションのサンプル

次の例では、デフォーマ ウィジェットを使用して ML デフォーマを作成するワークフローを示します
  1. この例では、ターゲット メッシュはサイン デフォーマがアタッチされている球であり、複雑なリグを表現する場合に使用されます。

    サイン デフォーマを含む球

  2. 球を選択し、アニメーション(Animation) ([F4])、リギング(Rigging) ([F3])、またはモデリング(Modeling) ([F2])メニュー セットデフォーム > ML デフォーマ(Deform > ML Deformer)を選択して、ML デフォーマ(ML Deformer)を球に追加します。
  3. 球を選択したまま、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)pSphereShape1 タブに移動します。デフォーマ アトリビュート(Deformer Attributes)ウィジェットの上矢印 を使用して、デフォメーション スタックで ML デフォーマ(ML Deformer)を選択し、サイン デフォーマのに移動します。デフォメーション スタック内で ML デフォーマの上にランクされているものは、近似されません。

    デフォーマ ランキングを変更するには、デフォーマ スタック内で上矢印を使用します

  4. アトリビュート エディタ(Attribute Editor)ML デフォーマ(ML Deformer)タブターゲット ジオメトリ(Target Geometry)列を右クリックして、デフォーマのポスト ML デフォーマのターゲットを作成(Create Target for Deformers Post ML Deformer)を選択します。
    球がターゲット ジオメトリに追加されます。これにより、ターゲット シェイプが設定されます。ターゲット シェイプは、既定では非表示になります。アウトライナ(Outliner)でターゲット シェイプを表示し([Shift]+[H]/[Ctrl]+[H])、アトリビュートを微調整することができます。この方法で、ターゲット デフォーマでは機能しているのに、オリジナル シェイプでは機能していないことを確認できます。

    オリジナルのサイン デフォメーションを表示する

  5. 球を選択し、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)コントロール コレクタ(Control Collector)タブに切り替え、コントロールの追加(Add Controls)テーブルを展開します。右クリックして選択項目の追加(Add Selected)またはすべて追加(Add All)のいずれかを選択し、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)コントロールの追加(Add Controls)リストで、デフォメーションをコントロールするアトリビュートを選択します。(「ML デフォーマ コントロール コレクタ アトリビュート」を参照してください)。
    注: リストの右上にある追加(Add)ボタン()をクリックすることもできます。

    コントロールを追加する

    アトリビュートは、コントロールの追加(Add Controls)リストの下にある接続されたコントロール(Connected Controls)リストに追加されます。

  6. 続行する前に、ポーズを生成しているか、既存のアニメーションからポーズを指定したか、または両方を完了していることを確認します。このステップは、正確なデフォメーション トレーニングにとって重要です。

    ポーズの生成

  7. 接続されたコントロール(Connected Controls)リストで、デフォメーションのトレーニングに使用する最小(Min)最大(Max)の値を設定します。
    ヒント: アトリビュート エディタ(Attribute Editor)ウィンドウを展開して、最小(Min)列および最大(Max)列を表示しなければならない場合があります。
  8. アトリビュート エディタ(Attribute Editor)ML デフォーマ(ML Deformer)タブに戻り、トレーニング データを書き出し(Export Training Data) をクリックして ML デフォーマ(ML Deformer)のトレーニング データを書き出し(Export Training Data)ウィンドウを開き、次のように設定します。
    • トレーニング データの場所(Training Data Location): トレーニング データを保存する場所を参照し、そのフォルダを作成します。
    • 開始/終了フレームの書き出し(Export Start/End Frame): ターゲット ジオメトリのデフォメーションからキャプチャするフレームの範囲を設定します。
    • トレーニング データ名(Training Data Name): データの名前を選択します。
    • 書き出し(Export)をクリックします。アニメーションがトレーニング データとして書き出されます。このウィンドウの各設定の詳細については、「ML デフォーマ(ML Deformer)のトレーニング データを書き出し(Export Training Data)ウィンドウ」を参照してください。
  9. 書き出しプロセスが完了したら、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)ML デフォーマ(ML Deformer)タブで、モデルのトレーニング...(Trench the Model...) をクリックしてトレーニング ML デフォーマ(Training ML Deformer)ウィンドウを開き、キャプチャしたデータを使用してデフォメーションをトレーニングします。
  10. トレーニング データの場所(Training Data Location)フィールドには、トレーニング データとモデルが保存されている場所が表示されます。

    ML デフォーマ アトリビュート(ML Deformer Attributes)リストの ML モデル(ML Model)セルを右クリックして、コンテキスト メニューでモデルをトレーニング...(Train Model...)を選択することもできます。

    このウィンドウの各設定の詳細については、「ML デフォーマのトレーニング設定」を参照してください。

  11. 表示された ML デフォーマのトレーニング(Training ML Deformer)ウィンドウで、次のように設定します。
    • 出力 ML モデル名(Output ML Model Name): トレーニング済みモデルの名前を選択します。
    • データをプリロード(Preload Data)をアクティブ化: トレーニングを高速化します(メモリ使用量が増えます)。

      ML デフォーマ トレーニング ウィンドウ

  12. トレーニング(Train)をクリックします。2 つの Python ウィンドウが表示されます。ML デフォーマ ジョブ モニター では、この ML トレーニングや他の ML トレーニングの進行状況を追跡できます。Python ウィンドウに「[ML デフォーマ] トレーニングが完了しました」というメッセージが表示されたら、トレーニングは終了しています。
    重要: トレーニング(Train)をクリックすると、外部 Python モジュールをダウンロードしてインストールするよう求めるプロンプトが表示されることがあります。既定では、追加モジュールのインストール パスは <MAYA_APP_DIR>/mlDeformer/<ml_deformer_version>/Lib/site-packages です。これらのモジュールを手動でダウンロードするか、カスタムの場所にインストールする必要がある場合は、「Python ライブラリをインストールして ML デフォーマをトレーニングする」を参照してください。
  13. ML デフォーマ(ML Deformer)リストの有効(Enabled)をオンにして、ML デフォーマによって学習されたデフォメーションを適用するようにします。

    ターゲット モーフはターゲット デフォメーションと ML デフォメーションを切り替えます

    他のデフォーマと同様に、エンベロープ(Envelope)設定を調整して、ML デフォメーションのエフェクトを減らすことができます。