[IES サン](IES Sun)は、サンライトをシミュレートする物理ベースのライト オブジェクトです。デイライト システムと一緒に使用することで、その値は地理上の位置、時間、日付に基づいて自動的に設定されます(IES は Illuminating Engineering Society の略です。「IES 標準ファイル形式」を参照してください)。
IES サンライトで照らされた屋外のシーン
mental ray レンダラーにより、IES サンの結果が物理的に正確になります。mental ray レンダラーを使用したレンダリングは、既定のスキャンライン レンダラーを使用したレンダリングに似ています。IES サンからのライト用に[ファイナル ギャザー](Final Gather)をオンに切り替えてレンダリングする必要はありません。
デイライト システムは太陽と空という 2 つのデイライト コンポーネントを 1 つのインタフェースに統合します。
ヒント: IES サンまたは IES スカイを
対数露出コントロールとともに使用する場合、[デイライト](Daylight)と[外部](Exterior)オプションを両方ともオンにします。これにより、詳細に制御できるため、RGB カラーに高いエネルギー レベルを正しくマッピングすることができます。また、シーン内で最も明るい光源に物理スケールを設定することも重要です。IES サンを使用する場合、[物理スケール](Physical Scale)を 90000 cd に設定します。
インタフェース
- オン
- ビューポート内のサンライトのオン/オフを切り替えます。
- ターゲット
- IES サンライトをデイライト システムの一部としてではなく、直接追加する場合のみに使用します。このチェック ボックスにチェックマークが付いていると、ライトがターゲットになり、ターゲットを移動してターゲットの距離を変更することができます。ライトとターゲットとの距離が、チェック ボックスの右側に表示されます。 チェックマークが付いていない場合は、この値を直接設定することができます。
- 強度
- サンライトの強度です。スピナーの右側のカラー見本から[カラー セレクタ](Color Selector)を開き、ライトのカラーを設定できます。晴れた空の一般的な強度は約 90,000 ルクスです。
注: デイライト システムによって太陽が制御されている場合、強度は自動的に設定され、手動では設定することができません。
[シャドウ](Shadows)領域
- オン
- サンライトによって影付けするかどうかを決めます。
- シャドウ方法ドロップダウン リスト
- このライトに影を付ける場合、レンダラーでシャドウ マップ、レイトレース シャドウ、アドバンスド レイトレース シャドウ、mental ray シャドウ マップまたはエリア シャドウのどれを使用するかを決めます。
それぞれのシャドウ タイプに、関連するコントロールのロールアウトがあります。
ヒント: mental ray レンダラーと mental ray シャドウ マップを使用する場合は、ソフトなエッジのシャドウを設定できます。
- グローバル設定を使用
- チェックマークを付けると、このライトで投射されるシャドウに対してグローバルな設定を使用することになります。チェックマークをはずすと、シャドウを個々に制御できるようになります。グローバル設定を使用しないように選択するときは、そのライトに対してレンダラーがシャドウを生成する方法を選択しなければなりません。
[グローバル設定使用](Use Global Settings)チェック ボックスにチェックマークが付いている場合、シャドウ パラメータ が切り替わり、現在のグローバル設定の内容が表示されます。このデータは、このクラスの他のすべてのライトによって共用されます。[グローバル設定使用](Use Global Settings)チェック ボックスのチェックマークが消えている場合、シャドウ パラメータがそのライト専用になります。
- 除外
- 選択したオブジェクトがライトの影響を受けないようにします。このボタンをクリックすると、[除外/含む](Exclude/Include)ダイアログ ボックスが表示されます。
除外されたオブジェクトもそのままシェーディング ビューポート内で点灯して表示されます。シーンがレンダリングされるときにのみ、[除外](Exclusion)が有効です。
[拡張効果](Advanced Effects)ロールアウト
- コントラスト
- サーフェスの拡散反射光領域と周囲光領域の間のコントラストを調整します。0 (ゼロ)が標準コントラストの設定です。特殊効果を得るために、この値を増加させます。たとえば、宇宙空間のような明暗のはっきりしたシーンを作るような場合です。既定値は 0.0 です。
- シェーディング和らげ
- この値を大きくすると、サーフェスの拡散反射光領域と周囲光領域の間のエッジがソフトになります。これは、一定の環境下でサーフェスに表示されるエッジを減少させるのに役立ちます。既定値は 50 です。
注: シェーディング 和らげ機能によりライトの強度は若干減少します。減光した分は、[強度](Multiplier)の値を上げることにより、ある程度補うことができます。
- 拡散反射光
- このチェック ボックスにチェックマークが付いている場合、ライトはオブジェクトのサーフェスの拡散プロパティに影響を及ぼします。チェックマークが付いていない場合、ライトは拡散プロパティに影響しません。既定値ではチェックマークが付いています。
- 鏡面反射光
- このチェック ボックスにチェックマークが付いている場合、ライトはオブジェクトのサーフェスの反射プロパティに影響を及ぼします。チェックマークが付いていない場合、ライトは反射プロパティに影響しません。既定値ではチェックマークが付いています。
たとえば、[拡散反射光](Diffuse)チェック ボックスと[鏡面反射光](Specular)チェック ボックスを使用すると、あるライトでオブジェクトの鏡面反射光ハイライトに色を付けたとき、拡散反射光コンポーネントには色を付けず、2 番目のライトでサーフェスの拡散反射光コンポーネントに色を付けて、鏡面反射光ハイライトを作成しない、ということができます。