スタディの設計基準について

ジェネレーティブデザイン スタディを作成する場合は、代替デザインの生成に使用する入力値、たとえば目標、拘束、変数、定数などを考慮します。成果ごとに得られる出力を理解します。

このトピックの内容

スタディの設計基準は、スタディ タイプ自体(Dynamo グラフの記述方法)と、選択する生成方法によって異なります。設計基準の詳細については、「ジェネレーティブ デザイン解説書: 適切なジェネレーティブ デザイン プロセスの構造(英語)」を参照してください。

次の説明では、サンプルのワークスペース レイアウト スタディを使用して設計基準を説明します。

入力

入力は、成果を生成するときに使用するデータです。データはユーザが入力することも、 Dynamo グラフでスタディ タイプによって定義することもできます。

入力には次のものを含めることができます。

目標

これは、設計で達成する目標です。

生成の[最適化]方法で使用されます。この方法により、以前の結果に基づいて代替デザインの後続世代が改善されます。

たとえば、ワークスペース レイアウト スタディを作成して、机が並んだ部屋のレイアウトを生成するとします。このスタディ タイプには次の目標があります。

これらの目的は矛盾していることがあります。室内の机と人の数が増えれば、机から見える外の景色はその分小さくなるからです。ところが、[最適化]方法では、机の数を最大にしながら外の景色をできるだけ多くの人が見られるようなソリューションを見つけることができます。

ジェネレーティブ デザイン解説書: 目的の定義(英語)」も参照してください。

たとえば、次の図は、相反する目標を満たそうとするワークスペース レイアウトの成果です。最大の机の数と最大の景観を確保しています。

拘束

拘束は、設計の代替案が満たさなければならない条件です。

拘束は、指定された範囲内の値に設計代替案を制限します。

ワークスペース レイアウト スタディの拘束の例を次に示します。

スタディが拘束されていない場合、非現実的で非実用的な結果が返される可能性があります。たとえば、机が 4 つしか配置されなかったり、机の列の間隔が 1 メートル(3 フィート)しかないなどです。拘束によって、特定の状況に合った設計の代替案がスタディで生成されます。

次の例は、拘束を設定しなかったために、ワークスペース レイアウトに机が 4 つしかない様子を示します。

変数

変数は、成果を生成するときに変更できる値です。

たとえば、ワークスペース レイアウト スタディの場合には、次の変数を指定できます。

スタディを定義する際に、どの値をスタディの変数にするか指定します。

スタディの成果の生成に使用する変数値の範囲について理解を深めるには、[成果を検討]ダイアログの平行座標のチャートを参照してください。

定数

定数は固定で、変更されない値です。定数はすべての成果で同じになります。

定数の値は、Dynamo グラフの一部としてプログラムされるため、変更することはできません。

その代わりとして、スタディを作成する際に定数の値を指定できます。スタディのすべての成果に同じ値が使用されます。

たとえば、机の数を定数(18)として指定した場合の成果は次のようになります。

成果

成果は、スタディの一部として ジェネレーティブデザインによって生成されるデザイン代替案です。[成果を検討]ダイアログで成果を確認します。

出力

成果ごとの特定の出力が、ジェネレーティブ デザイン プロセスの間に計算されます。これらの出力は、特定の成果に対して計測された特定の値を反映します。

たとえば、ワークスペース デザイン スタディの 1 つの成果には、次の出力が含まれます。

これらの出力の一部を、[類似を生成]生成方法を使用して別のスタディへの入力として使用し、反復ごとに設計基準を調整することができます。