Vault サーバの詳細設定

Autodesk Data Management Server Console の[管理]ダイアログでは、電子メール通知やページごとに表示する行数といった追加のサーバ設定を行うことができます。このトピックの「高度な構成設定」セクションの手順を実行することで、Vault サーバの処理性能を微調整することも可能です。

[詳細設定設定]にアクセスする

  1. [ツール] [管理]の順に選択します。
  2. [管理]ダイアログ ボックスで、[詳細設定]タブを選択します。
  3. [設定]をクリックします。

偽装

  1. 偽装アカウントのユーザ名を入力します。
  2. ユーザ アカウントのパスワードを入力します。入力するユーザ名およびパスワードは、事前に存在するローカルの Microsoft Windows ユーザまたはドメイン ユーザである必要があります。

接続

共有パス

Autodesk Vault サーバのインストール時に、リモート SQL インスタンスを使用する設定にした場合は、SQL インスタンスと Autodesk Vault サーバ間の移行領域として、共有ネットワーク フォルダが必要です。共有ネットワーク フォルダの場所は変更できます。

注: Autodesk Vault サーバおよび SQL インスタンスの両方の実行ユーザ アカウントに、共有ネットワーク フォルダの読み取り/書き込みアクセス権が必要です。

ログ ファイル設定

Vault サーバに保持されるコンソール、サーバ、電子メールのログの数を設定できます。最小値および既定値は 6 ログです。ログの最大数はタイプごとに 99 です。

既定値にリセットする

[詳細設定]ダイアログの値を既定に戻すには、[既定をリセット]をクリックします。

電子メール

[電子メール]をクリックし、Autodesk Vault の ERP 電子メール通知を設定します。

注: このオプションは、Autodesk Vault Professional エディションでのみ使用できます。

電子メール通知は、ユーザに自動的に送信できます。ユーザは、ECO 割り当てリストに属していなければ、変更管理イベントの通知を受けることができません。詳細については、「管理変更プロセス割り当て」および「管理変更プロセス割り当てルール」を参照してください。

電子メールによる通知を設定する

    ユーザが ECO 変更に関する通知を受け取れるようにするには、Vault サーバで電子メール通知を有効にする必要があります。

  1. [ツール] [管理]の順に選択します。
  2. [管理]ダイアログ ボックスで、[詳細設定]タブを選択します。
  3. [電子メール]をクリックします。
  4. [電子メール通知を有効化]チェック ボックスをオンにします。
  5. 既定では、SMTP サーバの設定は localhost です。この値を、ご使用のネットワークの SMTP サーバのコンピュータ名に変更します。SMTP サーバのコンピュータ名がわからない場合は、システム管理者に問い合わせてください。
  6. [電子メール発信元]テキスト ボックスに、自動生成される電子メール メッセージに使用する「発信元」アドレスを入力します。既定ではこの値は空白です。電子メール アドレスを入力してください。ネットワークの SMTP サーバでも、指定したアドレスから電子メールを送信するように設定する必要があります。
  7. SMTP サーバが動作するポート番号を入力します。
  8. [電子メールをテスト]をクリックして、電子メールの設定を確認するためにテスト メッセージを送信します。
  9. SMTP サーバで SSL を使用する場合、[SSL との互換性を有効化]チェック ボックスをオンにします。
  10. SMTP サーバで認証を要求する場合、[SMTP 認証]チェック ボックスをオンにし、SMTP アカウントのユーザ名およびパスワードを入力します。

既定値にリセットする

受取人を特定する

    電子メール通知は、ECO割り当てリストに属するユーザに送信されます。Vault サーバでは、[ユーザ管理]ダイアログを使用して、ユーザの電子メールを追加、編集、削除できます。

  1. [ツール] [管理]の順に選択します。
  2. [管理]ダイアログ ボックスで、[セキュリティ]タブが選択されていることを確認します。
  3. [ユーザ]をクリックします。[ユーザ管理]ダイアログが開きます。
  4. 電子メールを追加または修正するユーザを右クリックし、[編集]を選択します。
  5. 新しい電子メール アドレスを[電子メール]フィールドに入力します。
  6. [OK]をクリックして変更を適用します。
  7. 注: ユーザが電子メール通知を受け取るには、そのユーザが割り当てリストに追加されている必要があります。

テストの電子メール メッセージを送信する

    電子メール通知を設定する場合、テスト電子メールを送信して電子メール設定を検証できます。

  1. [ツール] [管理]の順に選択します。
  2. [管理]ダイアログ ボックスで、[詳細設定]タブを選択します。
  3. [電子メール]をクリックします。
  4. [電子メール設定]ダイアログ ボックスで、[電子メールをテスト]をクリックします。
  5. [テスト メール メッセージ]ダイアログ ボックスに受取人のアドレスを入力します。差出人のアドレスは、[詳細設定]ダイアログ ボックスから自動的に入力されます。
  6. [送信]をクリックします。

    次の件名の電子メール メッセージが受取人に送信されます。

    • サーバ コンソール: [サーバ名]からのテスト メール メッセージ

ページング

[ページング]をクリックして、ページごとに表示されるデータの行数を設定します。ページに表示される行数を削減して、サーバの処理性能を向上させることができます。

注: マルチサイト環境では、ページ サイズがすべてのサイトに適用されます。
  1. [ツール] [管理]の順に選択します。
  2. [管理]ダイアログ ボックスで、[詳細設定]タブを選択します。
  3. [ページ設定]をクリックします。
  4. [ページング]ダイアログで、ページごとに表示する行の数を指定します。再小ページ サイズは 25 です。

    ヒント: 設定するページのサイズを小さくすると、サーバ処理性能は向上します。

  5. [OK]をクリックします。

パフォーマンスのしきい値

大量のファイルを処理する場合、パフォーマンスのしきい値を変更すると、処理性能の影響を最小限に抑えることができます。

管理ユーティリティを使用すると、大量のファイルを処理する際の通知設定を指定できます。

  1. [ツール] [管理]の順に選択します。
  2. [管理]ダイアログ ボックスで、[詳細設定]タブを選択します。
  3. [パフォーマンスのしきい値]セクションで、[設定]をクリックします。[パフォーマンスのしきい値]ダイアログが表示されます。
  4. [一般的なファイル処理]セクションで、一般的なタスクの実行時に処理できるファイル数を指定します。このファイル数を超えると、サーバのパフォーマンスに影響を与える可能性があることを伝える警告がユーザに通知されます。しきい値は、1,000 ~ 10,000 の範囲で指定できます。既定では、5,000 に設定されています。
  5. 一般的なタスクの実行時に、問題なく処理できるファイル数を指定します。このファイル数を超えると、エラーが発生して、ユーザは次の操作に進めなくなります。しきい値は、1,000 ~ 10,000 の範囲で指定できます。ただし、警告のしきい値に指定した値よりも大きくする必要があります。
  6. [パフォーマンスのしきい値]セクションで、作業スペースの同期時に処理できるファイル数を指定します。このファイル数を超えると、サーバのパフォーマンスに影響を与える可能性があることを伝える警告がユーザに通知されます。ファイル数のしきい値の範囲は 1,000 ~ 10,000 にすることができます。既定は 3,000 です。
注: 接続されたワークグループ環境では、パフォーマンスのしきい値はすべてのワークグループとすべてのサイトに適用されます。

ヒント: 設定する処理性能しきい値が小さいと、サーバ処理性能は向上します。

所有権のリース

接続ワークグループのオブジェクトを変更するには、対象となるオブジェクトの所有権を持っているワークグループにユーザが属している必要があります。ユーザは、オブジェクトの所有権の取得時に、他のユーザが所有権を取得できない期間を選択します。この期間はリースと呼ばれています。リース期間が終了しても、別のユーザが当該オブジェクトの所有権を要求するまで、現在の所有者が所有権を保持します。リース期限が切れると、所有権を要求しているユーザが当該オブジェクトの所有権を取得します。

注: この機能は、Vault Collaboration および Vault Professional でのみ使用できます。

接続ワークグループ環境の所有権には、2 つのタイプがあります。1 つは Vault オブジェクトの所有権(例: ファイル、フォルダ、変更管理、アイテム、カスタム オブジェクト)、もう 1 つは管理作業の所有権です。

注: 詳細は、「所有権の管理」を参照してください。

高度な構成設定

タイムアウト設定を行ったり、Autodesk Data Management Server Console のファイルを直接管理しなければならない場合があります。ご使用の Vault サービスを最適化するには、次の手順を実行します。

注意: このセクションの手順は、Vault サーバのパフォーマンスを熟知した管理者が Vault サーバの設定を微調整する場合を対象としています。

タイムアウト値を増やす

Vault データベースのサイズが増えると、サーバでいくつかのタイムアウト値を変更して、サーバがより多くのデータを処理できるようにする必要があります。クライアントおよびサーバ機能のタイムアウト値を増やす

  1. Windows Explorer を開き、C:\Program Files\Autodesk\Autodesk Data Management Console [年]\Server\Web\Services ディレクトリに移動します。このディレクトリの[年]は、 Autodesk Data Management Console のリリース年を示します。
  2. Web.config ファイルのバックアップ コピーを作成します。
  3. メモ帳を使用して Web.config ファイルを開き、次の行を見つけます。
    注: これらの値は、Vault のサイズおよび Vault のインストール先のサーバの速度によって異なります。より高い値が必要な場合があります。
  4. Web.config ファイルを保存します。
  5. コマンド プロンプトを開き、IISRESET と入力します。
    注: defaultCommand 値を 1000 より高い値に増やした場合は、executionTimeout 値をそれ以上の値に増やす必要があります。この値は、次の行にあります。

Autodesk Data Management Server Console のファイルを設定する

場合によっては、サーバ コンソールの設定ファイルを変更する必要があります。このファイルは、サーバ コンソールの既定の設定を制御します。

設定ファイルを開きます。

  1. インストール フォルダ内のサーバ コンソール フォルダに移動します。
  2. Connectivity.ADMSConsole.exe.Config というファイルをダブルクリックします。
  3. Microsoft Notepad または既定のテキスト エディタが起動し、 Connectivity.ADMSConsole.exe.Config が開きます。

データベース設定の変更

    データベース設定を変更する場合、Connectivity.ADMSConsole.exe.Config の<データベース>セクションが web.config ファイルの<データベース>セクションと一致する必要があります。Connectivity.ADMSConsole.exe.Config の pooling value は false、web.config の pooling value は true でなくてはなりません。

マイグレーションのタイム アウト

    大量データのマイグレーションを行う場合、操作がタイム アウトすることがあります。

  • migrateTimeoutSecs の設定を検索し、この値を増やしてください。既定は 7200 秒です。

IIS ユーザの変更

    IIS 実行ユーザを変更したら、Connectivity.ADMSConsole.exe.Config ファイルを新しいユーザ名で更新する必要があります。リモートファイル保管場所を設定している場合は、この変更を行ってください。

  • IIS ユーザのキーを探して、その値を新しい IIS ユーザに合わせて変更します。Windows XP の既定は ASPNET です。Windows 2003 の既定は NETWORK SERVICE です。