3ds Maxの MassFX は、プロジェクトに現実的な物理的シミュレーションを追加するツールセットを提供します。このプラグインは、シーンのシミュレーション アスペクトに注釈を付けるモディファイヤおよびヘルパーを使用することで、3ds Max固有のワークフローをきわだたせます。
MassFX を使用してできることの例を確認するには、このビデオを再生してください。
MassFX シミュレーションでは、リジッド ボディ(シミュレーション中にシェイプが変更されないオブジェクト)を使用します。リジッド ボディはそれぞれ 3 つのタイプのいずれかになります。
- ダイナミック: ダイナミック オブジェクトのモーションはシミュレーションによって全面的にコントロールされます。 これらのオブジェクトは、重力、フォース スペース ワープ、布オブジェクトなどの他のオブジェクトとの衝突の結果生じるフォースの影響を受けます。
- キネマティック: キネマティック オブジェクトは標準の手法を使用してアニメートできますが、アニメートする必要はありません。単に静止しているオブジェクトとすることもできます。キネマティック オブジェクトは、シミュレーションでダイナミック オブジェクトに影響を与えることができますが、影響を受けることはできません。 キネマティック オブジェクトは、シミュレーション中の任意のポイントでダイナミックの状態に切り替えることができます。
- スタティック: スタティック オブジェクトは、キネマティック オブジェクトに似ていますが、アニメートすることができません。 しかし、ダイナミック オブジェクトおよびキネマティック オブジェクトとは異なり、凹型にすることができます。 これらのオブジェクトは、コンテナ、壁、障害などとして便利です。
リジッド ボディ タイプの詳細については、「リジット ボディ タイプ: ダイナミック、キネマティック、静止」を参照してください。
他にシミュレーションで mCloth モディファイヤも使用できるようになったので、布オブジェクトをシミュレーションで完全に利用できるようになりました。
シミュレーションを実行すると、物理演算の結果とユーザ独自の定義済みアニメーションが組み合わさります。結果はビューポート内に、シーンの複雑さによってリアルタイムまたはリアルタイムに近い状態で完全に表示されます。
MassFX を使用してゲームやその他のリアルタイムなプロジェクトに使用するシミュレーションを設定する場合、NVIDIA の PhysX SDK および APEX SDK にロードする設定を書き出すことができます。
プラグインを使用してレンダリングするシーンにシミュレーションを追加する場合、アニメーション キーフレームに結果をベイク処理できます。これによりワークフローの速度は向上し(最速で繰り返し可能なレンダリングです)、結果をロックし(予想外の変動はありません)、希望に応じてアニメーションの結果を微調整できます。後でシミュレーションを微修正する必要が生じても、アニメーションをベイク解除することでシーンのオリジナルのダイナミックな性質を復元できます。
MassFX の追加機能には次のものがあります。
- MassFX ビジュアライザーでは、オブジェクトの速度やコンタクト ポイントなどのさまざまなシミュレーションの要素が表示されます。この機能は、シミュレーションのデバッグで非常に役立ちます。
- キネマティック ボディは、アニメーションの任意のポイントでダイナミックに切り替えることができます。キネマティック フェーズの間、アニメートしたとおりに動作し、ダイナミック ボディに影響を与えることができますが、ダイナミック ボディには応答しません。たとえば、サーブを返すためにテニス ラケットを振り上げるキャラクタをアニメートしたとします。次に、ボディがダイナミックになると、他のボディに反応しシーンでフォースします。たとえば、テニス選手が偶然ネットをヒットすると、この時点でラケットはダイナミックになり、物理の法則に従って宙を舞います。
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MassFX エクスプローラは、シーン エクスプローラの特殊バージョンで、MassFX シミュレーションの操作専用です。
- コンストレイントを使用すると、開き戸の動きのように、オブジェクトはそれぞれのモーションを制限できます。