Data Standard の管理

Data Standard は、Vault Client、Inventor、および AutoCAD 用のデータ コントロール機能です。Data Standard を使用すると、管理者は、ユーザの Vault データの入力方法を強制的に適用することができます。

一部の企業では、Vault データについてユーザの自由度があまりに高い場合があります。たとえば、設計データの保存先として別のフォルダを選択したり、ファイルによってプロパティを修正する場合もあれば、修正しない場合もあったり、アプリケーションによって名前付けスキーマを無視する場合があったり、準拠する場合があります。その結果、ユーザが企業のポリシーから逸脱することがあります。

Data Standard では、Vault Client、AutoCAD、および Inventor の各アプリケーションを通じて、管理者がダイアログをカスタマイズして、Vault データの入力に関する標準化されたワークフローを強制的に適用することができます。Data Standard ダイアログは完全にカスタマイズできるため、管理者は所属企業の設計ニーズに最適なワークフローを設計することができます。

詳細

Data Standard の基本機能は、サポートされているすべてのアプリケーションで同じです。アプリケーションを起動し、ドキュメントを新規作成して、コンテンツを記述または設計します。ユーザがファイルを初めて保存した後、特定のデータを要求する Data Standard ダイアログが表示されます。ユーザがすべてのフィールドの入力を完了すると、データに基づいて、ファイル名とファイルの場所が生成されます。[Save]ボタンは、必須フィールドの入力がすべて完了したときにのみアクティブになります。

ドキュメントの保存後に、入力したデータがファイルのプロパティにマッピングされます。ユーザは、プロジェクト フォルダ、ファイルのリビジョン設定、ファイル名の生成について意識する必要がなくなります。こうした処理は、すべて Data Standard で行われます。

注: ユーザのプロセスの詳細については、「Data Standard を使用する」を参照してください。

管理とカスタマイズ

Data Standard は、多様なお客様や組織に応じて、高度なカスタマイズ設定が可能です。
  • ユーザ インタフェースは 100% ユーザ定義が可能です。
  • ユーザ定義プロパティには、いつプロパティ値が有効または無効になるかをコントロールする、独自のルール セットが割り当てられます。
  • ファイルの保存時のファイルの保存先(フォルダ)をコントロールできます。
  • テキストベースの xml および xaml ファイルを編集して、基本シナリオを設定できます。
  • ロジックがさらに複雑になる場合は、.NET 対応のプログラミング言語で記述した独自の dll を追加できます。
  • Data Standard は、ユーザ インタフェースに最新の WPF テクノロジを採用しています。このため、サード パーティのコンポーネントを活用するなどして、非常に高度なソリューションを作成することができます。