次の項では、mental ray レンダラーの機能、および機能に伴う効果について説明します。mental ray の機能に関する技術的な詳細については、[ヘルプ](Help)メニュー [追加ヘルプ](Additional Help)の[mental ray Reference]を参照するか、『Programming mental ray』および『Rendering with mental ray』(Thomas Driemeyer 著)を参照してください。
このセクションの内容
mental ray レンダラーによるレイトレース反射と屈折
mental ray レンダラーはレイトレースにより反射と屈折を生成します。レイトレースは、光源からサンプリングされた光線のパスをトレースします。この方法で生成された反射と屈折は物理的に正確です。
mental ray レンダラーによるシャドウ
mental ray レンダラーはレイトレースによりシャドウを生成します。レイトレースは、光源からサンプリングされた光線のパスをトレースします。影は、光線がオブジェクトによって遮られた部分に現れます。レイトレース シャドウのエッジはシャープになります。
mental ray レンダラーによるモーション ブラー
モーション ブラーは、現実世界のカメラをシミュレーションして、レンダリングしたアニメーションの現実感を拡張する 1 つの方法です。カメラごとにシャッタ速度は決まっていますが、シャッタが開いている間に何らかの急激な動きがあると、フィルム上のイメージにブラーがかかります。
mental ray レンダラーによる被写界深度
被写界深度は、現実世界のカメラをシミュレーションして、レンダリングの現実感を高める 1 つの方法です。被写界深度を深くすると、すべてまたはほとんどのシーンがフォーカスに入ります。被写界深度を浅くすると、カメラから一定の距離内にあるオブジェクトのみがフォーカスに入ります。
mental ray ボリューム シェーディング
ボリューム シェーディングは、サーフェスではなく 3 次元ボリュームをシェーディングします。通常、ボリューム シェーダにより、もやとフォグなどの環境効果が作成されます。
mental ray のディスプレイスメント
mental ray レンダラーによるディスプレイスメントのシェーディングは、標準マテリアルのディスプレイスメント マッピングに似ています。mental ray ディスプレイスメントを使用すると、ディスプレイスされたサーフェスの追加ポリゴンが 3ds Max シーンではなく、mental ray シーン データベースにのみ保存されるため、レンダリング時間を除き、シーンのメモリ要件が高くならないという利点があります。これは標準マテリアルおよびスキャンライン レンダラーによるディスプレイスメントのマッピングよりも、パフォーマンスが大きく改善される場合があります。