スケッチ フィーチャの概要

スケッチ フィーチャには、押し出しプロファイル、押し出し形状、回転形状、スイープ、ロフト、コイル、リブがあります。

新機能の紹介: 2020.2

一部のコマンドでは、プロパティ パネルを使用して共通の動作を共有します。プロパティ パネルの使用と動作の詳細については、「[プロパティ]パネルの概要」および「プリセットを使用するには」を参照してください。

押し出し

押し出しフィーチャは、開いたプロファイル、閉じたプロファイル、または領域に深さを追加します。押し出しとは、パーツ内にソリッド ボディを作成したり修正する際の構成要素です。押し出しの方向、深さ、テーパ角度、終端方法を指定します。押し出しフィーチャによって、マルチボディ パーツ内に新しいボディを作成することができます。新しいソリッド ボディによって、個別のエンティティとして編集可能な独立したボディが作成されます。ソリッド ボディはフィーチャを他のソリッド ボディと共有できます。

押し出しは、結合、カット、または交差操作を行ったボディを修正できます。他のパーツを貫通してカットするのに、アセンブリ フィーチャの押し出しを使用できます。

押し出しフィーチャの終端範囲を定義する場合は、[距離]、[距離 - 距離]、または[次へ]オプションを使用する方法をお勧めします。モデルを変更して、特定の終端面が存在しない場合に、押し出しを再作成します。特定の距離を指定するか、終端として可能な面の中から近いものを使用するよう指定しておくと、押し出しはそのまま保持されます。

開いたプロファイルからパーツ ファイルに押し出しを作成する場合は、形状プロパゲーションを適用することができます。形状プロパゲーションは、開いたプロファイルの終端の延長とボディの形状によって定義されます。形状プロパゲーションでは、フィーチャ ツリーの上位フィーチャを編集したことによるパーツ ボディーのトポロジの変更に対応したフィーチャが生成されます。押し出しフィーチャは、特定の参照エッジとスケッチ線分で定義されたプロファイルには依存しません。

アセンブリ内(Inventor LT では使用できません)で作成された場合、押し出しは材料の除去といった特定の製造プロセスを表します。アセンブリでは、押し出しは、アセンブリ コンテキスト内のパーツ ファイルで作成されたパーツ フィーチャにすることができます。また、アセンブリ ファイルで作成されたアセンブリ フィーチャにすることもできます。たとえば、次のいずれかを入力します。
  • アセンブリ内のパーツにフィーチャを追加するには、平面や他のパーツの面から押し出しを開始するか、平面や他のパーツの面で押し出しを終了します。
  • 1 つまたは複数のアセンブリ コンポーネントを貫通するには、アセンブリ スケッチでプロファイルを作成し、次にアセンブリ フィーチャとして押し出します。開始平面と終端平面に、パーツの面や作業平面を使用できます。選択された面と平面は、作成するアセンブリの押し出しと同じアセンブリ レベルにある必要があります。
    注: アセンブリ フィーチャとして押し出しを作成するには、開いたプロファイルは使用できません。

回転

[回転]コマンドは、1 つまたは複数のスケッチ プロファイルを、軸を中心に回転して、フィーチャまたは新しいソリッド ボディを作成します。スケッチ上の軸を中心に回転すると、円盤、ハブ、傘歯車のブランクなどのソリッド フィーチャが作成されます。スケッチからオフセットした軸を中心に回転させると、座金、フラスコ、導管などの、穴のあるソリッドが作成されます。

また、[回転]コマンドを使用して、円柱形の容器、O リングなどの半径対称のフィーチャを作成することもできます。このようなフィーチャは、パーツの全体的な形状(基準フィーチャ)を定義したり、フィーチャをフィン、ウェブ、支柱などのパーツに使用できます。

アセンブリ フィーチャを作成する場合は、ソリッド出力操作とカット操作だけがサポートされます。回転したアセンブリ フィーチャは他のパーツを貫通してカットできます。

サーフェスは回転したプロファイルから作成でき、作成後は、他のフィーチャの終端平面として使用したり、分割パーツの分割ツールとして使用できます。

サーフェスは、開いたプロファイルと閉じたプロファイルのどちらからも作成できます。このサーフェスは、コンストラクション サーフェスとしても、または複雑な形状を設計するためにも使用することができます。

スイープ

スイープ フィーチャまたはボディは、ソリッド ボディまたは 1 つまたは複数のスケッチ プロファイルをパスに沿って移動することによって作成します。複数のプロファイルを使用する場合は、それらが同じスケッチに存在している必要があります。開いたループ、閉じたループのどちらも可能です。

プロファイル スイープ機能には、通常、プロファイル スケッチと、パス スケッチか交差平面が必要です。未使用のスケッチ、既存のモデル エッジのどちらも可能です。ソリッド スイープは、ソリッド ボディと、パス スケッチまたはパスを定義するモデル エッジを必要とします。スイープ プロファイルの方向をコントロールするには、プロファイルをパスに対して一定に保持するか、元のプロファイルに対して平行に保持するかを選択できます。スイープ プロファイルの尺度やねじれをコントロールするには、ガイド サーフェスまたはガイド レールを選択します。次のイメージはパスのみを使用したスイープ(左)、パスおよびガイド レールを使用したスイープ(中央)、パスおよびガイド サーフェスを使用したスイープ(右)を示します。

従来のパス スイープは、ガスケットの溝、アセンブリを通過するケーブルやパイプなど、軌道に沿ってスイープされた均一のプロファイルを持つオブジェクトに使用します。

ガイド レール スイープは、複雑なハンドルなど、軌道に沿って尺度変更したりねじれる、均一ではないプロファイルを持つオブジェクトに対して使用します。

ガイド サーフェス スイープは、非平面の軌道に沿ってスイープされた均一のプロファイルを持つオブジェクトに使用します。円柱状パーツの機械加工処理など、プロファイルのねじれは、選択したサーフェスに対して一定の方向を維持する必要があります。

ロフト

ロフト フィーチャは、断面と呼ばれる複数のプロファイルをブレンドし、プロファイル間またはパーツ面間でスムーズな形状に遷移します。断面には 2D スケッチまたは 3D スケッチの曲線、モデル エッジ、面ループがあります。形状のコントロールやねじれの防止には、レール、または中心線と点マッピングを使用できます。開いたロフトの場合、片方または両方の終了断面を鋭点または接点にできます。ロフトは、ソリッドでもサーフェス ボディでも作成できます。

ロフトは、自動車、海運、コンシューマ製品の業界向けの複雑で有機的な形状を作成する場合に使用します。ロフトは、次のような目的で使用します。

コイル

コイルは、ばねや円柱状サーフェスのねじなど、らせんを使用したフィーチャまたはボディを作成します。コイルは、マルチボディ パーツ内の新しいボディにすることができます。

ねじを作成するには、ねじの形状を表すコイルのプロファイルを指定し、円柱の中心点を使用して回転軸を作成します。

コイル フィーチャを使用してばねを作成できます。計算を使用して実際のばねモデルを設計するには、[デザイン]タブ(アセンブリ内の[ばね]パネル)で使用可能なばねジェネレータを使用します。

リブ

[リブ]を使用して、開いたプロファイルまたは閉じたプロファイルから、リブ(薄壁状の閉じた支持)とウェブ(薄壁状の開いた支持)を作成します。

リブには、スケッチ平面に対して垂直な厚さを指定し、スケッチに対して平坦な材料を延長することができます。リブには、スケッチに対して平坦な厚さがあり、スケッチ平面に対して垂直な材料を延長します。

リブとウェブは、多くの場合、金型や鋳物で使用されます。プラスチックの部品では、一般に、剛性を強化し、そりを避けるために使用されます。
  • リブには、スケッチ平面に対して垂直な厚さを指定し、スケッチに対して平坦な材料を延長することができます。
  • リブには、スケッチに対して平行な厚さを指定し、スケッチ平面に対して垂直な材料を延長することができます。
  • リブ ネットワークは、一連の交差する薄壁状の補強として使用できます。

開いた、または閉じたプロファイルを使用して、リブやウェブの断面を定義します。プロファイルを次の面に投影して、リブの形状またはウェブの形状を指定する方向および厚さを定義できます。ウェブに勾配またはボス フィーチャを追加することができます。

リブ ネットワークを作成するには、スケッチ上で複数の交差プロファイルまたは非公差プロファイルを指定します。ネットワーク全体に同じ厚さ(および、指定した場合は勾配)が適用されます。

プロパティ パネル

一部のフィーチャ コマンドでは、フィーチャ定義にプロパティ パネルを使用します。プロパティ パネルの[高度な設定]メニューから、これらのコマンドのワークフローに影響する設定にアクセスできます。スケッチかフィーチャで、設定は異なります。
  • [(+)でスケッチを表示したままにする] フィーチャの作成に使用されていないスケッチ ジオメトリが表示されている場合、[適用] をクリックしてもスケッチは表示されたままになります。
  • [ブール演算を予測] ([押し出し]コマンドのみ) オンの場合、プロファイルとソリッドに基づいて、使用されるブール演算が予測されます。これは、ブール演算のアクティブなプリセット値をオーバーライドします。オフにすると、プリセットでブール演算の選択が設定されます。
  • [プリセットを非表示] オンにすると、[プリセット]フィールドの表示がオフになります。一部のコマンドでは、オンが既定値になっています。必要に応じて表示をオンにすることができます。オプションをオフにするには選択します。