モーション

Autodesk Simulation CFD のモーション モジュールは、固体の運動と周辺流体の相互作用の解析機能を提供します。流体の運動による影響と同様、物体に作用する流体力の双方について効果的に短時間で解析を行うことが可能です。

モーションのタイプは7種類あります:

これらの2つを除いては、すべて入力パラメータまたは流れがモーションを定義します。(スライドベーンはユーザー定義のみ、自由運動は流体力による運動のみ)。

モーションは、6つの自由度すべてではなく、適用可能なプロパティと方向のみを指定して定義します。運動における変位、流速あるいは物体の位置は事前に明示的に定義されるか、あるいは周囲の流体から与えられた力によって駆動されます。後者の場合には、外部から与えられた駆動力や抵抗力(例:ばね)を定義することができ、物体運動に影響を与えます。

運動の指定された部品は、見やすくするために表示ウィンドウに色分けして表示されます。

モーションタスクの可視化

デフォルトで、モーションコマンドは設定(タブ)> セットアップタスク(パネル)あるいはデザインスタディバーには含まれていません:有効にするには:

  1. アプリケーション メニュー ボタン(左上隅)をクリックします。
  2. オプションをクリックします。
  3. 表示タブで、モーションタスクアイコンを表示の設定をはいに変更します。
注: 変更を確認にするには、Autodesk Simulation CFD を閉じ、再度開く必要があります。

モーション タスク ダイアログの有効化についての例

モーションのワークフロー

固体として設定された物体(材料ダイアログで定義)のみに運動を定義できます。モーションタスクがアクティブな間、ソリッドはシェイディング表示されます。非固体材料の部品はすべてアウトラインモードで表示されます。基本的なモーションのワークフローは次の通りです:

開始するには、設定(タブ)> セットアップタスク(パネル) > モーションをクリックするか、デザインスタディバーから モーションをクリックします。

モデルの近くで作業するには:

  1. モデル エンティティ(サーフェスまたは部品)上で左クリックします。
  2. 状況依存ツールバー上で編集ボタンをクリックします。
  3. 設定をモーションクイック編集ダイアログで指定します。

モデルから離れて作業するには:

  1. モデル エンティティ(サーフェスまたは部品)上で左クリックします。
  2. モーション状況依存パネルで編集をクリックし、
  3. 設定をモーションクイック編集ダイアログで指定します。

設定をモーション クイック編集ダイアログで指定するには

  1. モーションの種類を選択します。選択肢は、[直線運動][回転運動][直線/回転の複合運動][周回/回転の複合運動][章動運動][スライドベーン]、および[自由運動]です。
  2. 編集ボタンをクリックします。これにより、モーションを定義するモーションエディタが表示されます。
  3. 必要な方向回転の中心(または章動運動の中心)を設定します。ポップアウトダイアログには、これらの値をグラフィックス表示から選択できるコントロールがあります。
  4. 必要に応じて、初期位置を設定します。
  5. 流体力による運動の場合は、流体力による運動ボックスにチェックを付け、必要に応じて境界を設定します。
  6. プレビューボタンをクリックしてモーションをプレビュー表示します。
  7. 適用をクリックし、コマンドを完了します。
注: 移動固体は、複数の流体を通過することはできません。

モーションのプレビュー

モーションをソリッド部品に適用した後、期待する結果となるかどうか確認するためモーションのプレビューを行ってください。モーションのプレビューダイアログを表示するには、モーション状況依存パネルからプレビューをクリックするか、モーション状況依存ツールバー(下図)からプレビューアイコンをクリックします。

モーションをプレビューするには、モーションのプレビューダイアログでスライダーをドラッグします。

時間は、モーション定義に基づいて計算されます。流れ駆動のモーションには疑似時間が使用されます。

モーショングループ(連携する運動)

多くの装置では、2つあるいはそれ以上の物体が流れによって駆動され、運動に関連するいくつかの方法で物理的に接続されています。この例には、以下が含まれます。

物体間の機械的な接続により、一方の物体の運動はその他の物体の運動に依存しています。

2つ以上のオブジェクトのモーションを連携させるには、グループの機能を使用して連携させるモーションのある部品を追加します。グループを作成する際、グループ作成ダイアログにて種類としてモーションを選択します。

グループ機能は、同じ運動の種類が設定された流体力による運動にのみ適用できます。例えば、直線運動と回転運動が同じグループに設定された場合、連携機能は正常に動作せず、無視されます。

連携機能は、完全に定義された該当する部品の運動方向に依存します。連携運動を設定した物体は、同じ方向あるいは逆方向に運動することができます。例えばギアポンプの場合、互いに反対方向に回転します。2つの物体に必要に応じて方向を定義し、同じグループに2つの運動を追加することができる。流れがこれらの物体を動かす場合、これらは同じ回転速度で回転し設定された方向に回転する。

注: 連携運動を設定された物体は、Autodesk Simulation CFD の解析において互いに物理的に接触しないようにする必要があります。

関連トピック

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