Vault とは、ドキュメントやファイルを格納、管理する貯蔵庫です。Autodesk Vault は、ファイル セキュリティ、バージョン管理、マルチユーザ サポートといった機能を備えた設計データ管理システムです。Autodesk Vault は AutoCAD Vault ARX アプリケーションを使用して AutoCAD および AutoCAD Mechanical の各ソフトウェアを統合します。
Autodesk Vault はサーバ インタフェースでもありクライアント インタフェースでもあります。
Autodesk Vault ソフトウェアは、クライアント/サーバ アプリケーションです。通常は、Vault ソフトウェアのサーバ部分を共有コンピュータにインストールした後、個々のワークステーションにクライアント ソフトウェア(Autodesk Vault および AutoCAD Vault ARX)をインストールします。インストール時に、各ワークステーション、また、該当する場合は各サーバに必要なコンポーネントをインストールするオプションを指定します。
Vault Server は、Vault の構成要素であるファイルとメタデータの保存と管理を行います。サーバ ソフトウェアは、全ユーザで共有されるサーバまたはワークステーションにインストールできます。シングル ユーザの場合は、単一の独立したワークステーションにサーバとクライアントの両方をインストールすることも可能です。データベースは、Server Console を使用して管理します。
Vault のクライアントは Autodesk Vault と AutoCAD Vault ARX で構成されます。クライアントは、Vault にアクセスが必要なすべてのワークステーションにインストールされます。
AutoCAD Vault ARX を使用する際の基本的なルールは次のとおりです。
AutoCAD Vault ARX は AutoCAD および AutoCAD Mechanical と完全に統合されています。AutoCAD メニューまたはコマンド ラインを使用するか、外部参照ファイルを含むファイルについては外部参照パレットを使用することにより、Vault タスクを実行できます。
チェックアウト機能およびチェックイン機能により、同時に複数のユーザが 1 つのファイルを編集することはできないため、設計チームのメンバ全員が共同で作業を進めることができます。外部参照ファイルを含むホスト ファイルでは、[外部参照]パレットでアイコンとプロパティによって表示される、Vault 管理のファイルのステータスを参照することができます。外部参照パレットのステータス アイコンにより、設計チームのメンバ全員がファイルのステータス情報を得られます。
AutoCAD Vault ARX では、ホスト ファイルと、ホストファイルが参照するすべてのファイルとの間の関係が維持されるので、ユーザはすべてのファイルを外部参照パレット内のモデルで管理することができます。
AutoCAD Vault ARX は AutoCAD Electrical と完全に統合されています。AutoCAD メニュー、コマンド ライン、またはプロジェクト マネージャを使用することにより、Vault タスクを実行できます。
AutoCAD Vault ARX では、プロジェクト ファイルと、プロジェクト ファイルが参照するすべてのファイルとの間の関係が維持されるので、ユーザはすべてのファイルをプロジェクト マネージャ内のモデルで管理することができます。 AutoCAD Electrical のプロジェクト ファイル(*.wdp)には、プロジェクトに含まれるすべての図面ファイルの一覧が記載されています。図面ファイルの名前は、プロジェクト定義ファイルの場所からの相対パスで維持されています。1 つの図面に変更を加えると、その図面に関連するファイルもすべて自動的に更新されます。1 つまたは複数のファイルの変更が必要な場合は、プロジェクト ファイルに定義されている図面ファイル間の関係を維持するため、プロジェクト ファイルに指定されているすべてのファイルをチェックアウトする必要があります。
チェックアウト機能およびチェックイン機能により、同時に複数のユーザが 1 つのファイルを編集することはできないため、設計チームのメンバ全員が共同で作業を進めることができます。プロジェクトで Vault コマンドを使用する場合、選択したプロジェクトがアクティブである必要はありません。現在のプロジェクト マネージャで開いていることだけが必要です。
基本 Vault スキルは、さまざまな Add-in および Vault Client で共有されます。一覧のコマンド/機能のリンクをクリックすると、ヘルプ内の関連トピックに移動できます。
コマンド/機能 |
簡潔な説明 |
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Autodesk Vault スタンドアロン クライアントを起動します。 |
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Vault にログインします。 |
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Vault からログアウトします。 |
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Vault に保存されているファイルを開きます。 |
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開かれたファイルに Vault からファイルをアタッチします。 |
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Vault ファイル用のローカル作業フォルダを開きます。 |
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選択したファイルを Vault のプロパティで更新します。 |
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初めての場合はファイルを登録します。そうでない場合は、ファイルを Vault に書き戻します(チェックイン)。 |
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ファイルを Vault からチェックアウトします。 注: このコマンドではクイック チェックアウトのみを実行するため、最新のリビジョンの最新のバージョンのみが取得されます。特定の改訂を取得するには、Vault のリボンで[Get Revision] (改訂を取得)をクリックします。
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ファイルのチェックアウトを元に戻します。 |
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[Vault のオプション]ダイアログ ボックスを開いて、Vault Add-In のユーザ独自の設定を行うことができます。 |
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ファイルのプロパティを Vault のプロパティで更新します。 |
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ファイルのライフサイクル ステータスをライフサイクルで別の有効な状態に変更します。 |
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ファイルの改訂を、改訂スキーマの次に適切な増分に変更します。 |
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現在のワークグループに、選択したファイルの所有権を与えます。 注: このコマンドは、Vault Collaboration および Vault Professional でのみ使用できます。
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ファイルに割り当てられている分類を変更します。 |