スペース ワープ オブジェクト

スペース ワープは、他のオブジェクトを変形する「力のフィールド」を作り、リプル、波、風などの効果を作成します。

スペース ワープは、他のオブジェクトの外観に影響を及ぼすレンダリングされないオブジェクトです。スペース ワープは、幾分、モディファイヤに似た動作をしますが、ジオメトリック モディファイヤのように、オブジェクト空間ではなくワールド空間に影響を及ぼします。

スペース ワープ オブジェクトを作成すると、ビューポートにそのオブジェクトがワイヤフレームで表示されます。3ds Max の他のオブジェクトと同様に、スペース ワープを変換できます。スペース ワープの位置、回転、およびスケールはその動作に影響を及ぼします。

スペース ワープによって変形させたサーフェス:

左: 爆破

右: リプル

後ろ: 波

スペース ワープは、オブジェクトがバインドされたときのみオブジェクトに影響を及ぼします。ワープのバインディングは、オブジェクトのモディファイヤ スタックの最上位に置かれます。スペース ワープは常に、変換またはモディファイヤの後に適用されます。

複数のオブジェクトをスペース ワープにバインドすると、スペース ワープ パラメータがすべてのオブジェクトに等しく影響を及ぼします。ただし、それぞれのオブジェクトのスペース ワープからの距離またはワープへの空間方向により、ワープの効果が変わります。この空間効果により、オブジェクトをワープ スペースに通すだけで、ワープの効果が変わることがあります。

複数のスペース ワープを 1 つまたは複数のオブジェクト上で使用することもできます。複数のスペース ワープは、適用順にオブジェクトのスタック内に表示されます。

注: オート グリッド機能を使用すると、既存のオブジェクトに関して新しいスペース ワープの向きと位置を決定できます。詳細は、「オート グリッド」を参照してください。

スペース ワープとサポートされているオブジェクト

スペース ワープの一部は、ジオメトリック プリミティブ、メッシュ、パッチ、およびスプラインなどの変形可能なオブジェクトに対して使用できるように設計されています。また、[スプレー](Spray)および[雪](Snow)などのパーティクル システムで機能するワープもあります。

コマンド パネルで、[フォース](Forces)、[ディフレクタ](Deflectors)、および[ジオメトリック/変形可能](Geometric/Deformable)の各カテゴリの各スペース ワープに[オブジェクト タイプ](Objects Of Type)ロールアウトがあります。 このロールアウトには、ワープにバインドできるオブジェクトの種類のリストが表示されます。

スペース ワープの使用の基本事項

スペース ワープを使用するには、次の一般的な手順に従ってください。

  1. スペース ワープを作成します。
  2. オブジェクトをスペース ワープにバインドします。

    メイン ツールバーの [スペース ワープにバインド](Bind To Space Warp)をクリックし、スペース ワープとオブジェクトの間をドラッグします。詳細は、「 [スペース ワープにバインド](Bind To Space Warp) 」を参照してください。

    注: パーティクル システムで動作するスペース ワープでは、これは非イベント駆動型パーティクル システムにのみ適用されます。スペース ワープをパーティクル フローと共に使用することの詳細については、「[フォース](Force)オペレータ」を参照してください。

    オブジェクト、システム、または選択設定をシーンにバインドするまで、シーンに対するスペース ワープの目に見える効果は現れません。

  3. スペース ワープのパラメータを調整します。
  4. 必要に応じて[移動](Move)、[回転](Rotate)、または[スケール](Scale)でスペース ワープを変換します。 バインドされたオブジェクトは、しばしば変換の影響を直接受けます。

スペース ワープのパラメータや変換をアニメートできます。ワープにバインドされたオブジェクトの変換をアニメートすることで、スペース ワープの効果をアニメートすることもできます。

パーティクルの漏れとディフレクタ スペース ワープ

ディフレクタは、パーティクル システムにおいてパーティクルに対するバリアとして機能するスペース ワープです。時々、次のような状況で、はぐれたパーティクルがディフレクタを通って漏れることがあります。

この問題は、パーティクルが塗り潰しオブジェクトからバウンドするので問題にならないことが多く、逸脱したパーティクルを見ることはありません。問題になる場合、U ディフレクタの代わりに平面ディフレクタを使用し、複数の平面でメッシュに近づけさせるか、単純メッシュで平面を置き換えます。解決方法はさまざまであり、ある方法でうまくいかなくても、他の方法ではうまくいくという場合もあります。

パーティクルが高速に移動していて、ディフレクタが特定の位置にある(たとえば、エミッタに近すぎる、などの)場合、多数のパーティクルがディフレクタから漏れることがあります。パーティクル システムの[サブフレーム サンプリング](Subframe Sampling)の設定またはパーティクル速度を変更することで、この漏れに対処できるときもあります。ディフレクタの位置をエミッタから更に遠い位置に変更しなければならないときもあります。

また、バブル モーションをインビューされたパーティクルは、特に振幅が大きく設定されている場合にディフレクタを通って漏れることがあります。これを防ぐには、スピードを変化させたり(「[パーティクル生成](Particle Generation)ロールアウト(PArray)」を参照)、スプレー システムで広げられたストリームの入射角を高く設定したり(「スプレー パーティクル システム」、「スーパー スプレー パーティクル システム」を参照)、アニメートされたテクスチャ マップのある大きめのパーティクルを使用したりするなど、バブル モーションと同じような働きをする別の方法を適用します。

スペース ワープのカテゴリ

スペース ワープのカテゴリは、[作成](Create)パネルの[スペース ワープ](Space Warps)カテゴリのドロップダウン リストから選択できます。

フォース

これらのスペース ワープは、パーティクル システムに影響を与える場合に使用します。[サポートするオブジェクトのタイプ](Supports Objects of Type)ロールアウトに、各スペース ワープでサポートされているシステムが表示されます。

モーター スペース ワープ

プッシュ スペース ワープ

渦スペース ワープ

ドラッグ スペース ワープ

パス追跡スペース ワープ

パーティクル爆発スペース ワープ

ディスプレイス スペース ワープ

重力スペース ワープ

風スペース ワープ

ディフレクタ

これらのスペース ワープは、パーティクルの変形に使用します。[サポートするオブジェクトのタイプ](Supports Objects Of Type)ロールアウトに、各スペース ワープでサポートされているシステムが表示されます。

平面オムニフレクタ スペース ワープ

球状オムニフレクタ スペース ワープ

汎用オムニフレクタ スペース ワープ

S ディフレクタ スペース ワープ

U ディフレクタ スペース ワープ

ディフレクタ スペース ワープ

モディファイヤ ベース

これらは、オブジェクト モディファイヤのスペース ワープ バージョンです(「[修正](Modify)パネル」を参照)。 詳細は、「モディファイヤ ベースのスペース ワープ」を参照して下さい。

ベンド モディファイヤ

ノイズ モディファイヤ

スキュー モディファイヤ

テーパ モディファイヤ

ツイスト モディファイヤ

ストレッチ モディファイヤ

パーティクル & ダイナミック

このカテゴリには、character studio の群集シミュレーション専用の[ベクター フィールド スペース ワープ](Vector Field space warp)のみが含まれます。

手順

スペース ワープを作成するには:

  1. [作成](Create)パネルで、[スペース ワープ](Space Warps)をクリックします。

    [スペース ワープ](Space Warps)パネルが表示されます。

  2. ドロップダウン リストからスペース ワープのカテゴリを選択します。
  3. [オブジェクト タイプ](Object Type)ロールアウトで、[スペース ワープ](space warp)ボタンをクリックします。
    ヒント: オート グリッド機能を使用すると、既存のオブジェクトに関して新しいスペース ワープの向きと位置を決定できます。詳細は、「オート グリッド」を参照してください。
  4. ビューポートにドラッグしてスペース ワープを作成します。

    詳細は、各種のスペース ワープのトピックを参照してください。